米連邦取引委員会(FTC)は2024年4月、従業員の競合企業への転職を禁じる「競業避止義務」を無効とする規則を制定した。働き手にとっては仕事を選ぶ自由度が高まる一方、企業はライバルへの営業秘密の漏洩などのリスクが高まる。なぜFTCなのか。そして日本企業は何に注意すればいいのか。米ベーカー&マッケンジー法律事務所の井上朗弁護士が解説する。競合への転職禁止は米国の賃金水準を抑制雇用契約中の...